11月10日城址と紅葉黄葉の旅・その3(岩手県奥州市)2012年11月14日 22時39分14秒

向山から「夢の橋」を渡った先は岩谷堂城跡の城内で、今は本丸周辺が「館山史跡公園」として整備されていた。


館山史跡公園入り口
橋を渡ってすぐの場所に駐車場とトイレがあり、その先には公園のMAPが描かれた説明板がある。公園の名称が書かれた石碑は比較的新しいもののようだったので、最近整備されたのかもしれない。ここから階段を登ると東屋がある郭(名称不明)に出る。


本丸直下の横堀
東屋のある郭から本丸へと登ると、斜面にハッキリと横堀と土塁が確認できた。ただ、『岩谷堂城絵図』と見比べると横堀ではなく帯曲輪なのかもしれない。


岩谷堂城本丸
本丸は周囲を杉に囲まれているため内部は日影になっており、内側には紫陽花が大量に植えられていた。初夏には花の名所として楽しめそうな場所である。遺構としては本丸周囲の土塁が良く残っており、奥には藤原経清、清衡親子を祀った二清院が建立されていた。


岩谷堂城の大銀杏
今回の旅の目的の一つに、この岩谷堂城本丸にある大銀杏の黄葉を見ることが含まれていたのだが、残念なことに黄葉にはまだ程遠い青葉な状態だった。藤原の郷や向山公園の若いイチョウは黄葉のピークを過ぎている状態だったので、やはり巨木・老木になるほど黄葉は遅くなるようだ。現状から考えると11月下旬か12月初めが見頃だろうか・・・。


中の丸の堀切
城跡は本丸から南西に向けて連郭式の縄張りを展開しているが、本丸と二の丸の間の中の丸には堀切や敷居の土塁が良く残っていた。中の丸には展望台もあるが、眺めの方は少々微妙だった。


岩谷堂城二の丸
御殿などの主要な建物があった二の丸跡は、想像していたよりも広大で、今は大半が野球?のグランドになっていた。


岩谷堂城大手門跡
二の丸の大手門跡は今も館山史跡公園に続く通路になっているが、絵図を見ると内枡と外枡を繋いだような面白い構造をしている。連続して道を折り曲げる虎口の構造は先月訪れた小谷山城を思い出させるが、実は同じ伊達氏の城という共通点がある。画像は大手門跡を正面から見たもので、奥の道が右に曲がる箇所が内枡の部分、左に見える土塁は外枡の部分の一部で本来は道を遮るように右へ続いていた。絵図だと石垣で出来ていたようだが、今は綺麗さっぱり取り除かれている。