4月1日大船散策・その2(神奈川県鎌倉市)2012年04月04日 00時53分42秒

植物園を一通り見て周った後は、せっかくなので近くにある玉縄城跡も散策することにした。

玉縄ふるさと館
まず始めに立ち寄ったのは、城跡に向かう途中にある玉縄ふるさと館(玉縄民俗資料館)で、ここには城跡の模型や民具等の資料が展示されており、特に地形の立体模型は散策する上でなかなか役に立った。


竜宝寺
資料館があるのは竜宝寺の山門のすぐ隣で、竜宝寺は玉縄北条氏の菩提寺でもある。開基は北条綱成で元々は玉縄城の鬼門にあったが、北条氏勝の代に現在地に移されたという。なお、境内には前述の資料館の他に、後北条氏家臣の流れを汲む石井家の民家が移築保存されている。


諏訪神社
竜宝寺からちょっと北に行った場所には諏訪神社があり、かつては玉縄城の守護神として諏訪壇に祭られていた神社がある。玉縄城の廃城後、御霊社と合祀されて現在地に移されたという。社務所と舞殿があるものの、基本的に無人のようで、ひっそりとした中規模の神社であった。


植谷戸西公園
竜宝寺、諏訪神社から国道を挟んで西側の住宅地の奥には植谷戸西公園があり、ここはかつて城跡の発掘調査が行われた場所らしく、園内に玉縄城と発掘に関する説明板があった。だが、説明板はかなり風化で磨耗しており、文字も図も読み取れない箇所が多かったのが残念だった。


七曲坂
植谷戸西公園の隣には玉縄城の登城路の一つである七曲坂があり、歩道が整備されて歩きやすくなっている。この坂を登りきった先には七曲郭があり、構造的に本丸の馬出のような役目を担っていたと思われるが、現在は一面が住宅地で見所は無かった。


太鼓櫓跡
七曲坂から七曲郭に入る切通しのような場所には太鼓櫓があったと伝わっており、現在も一見するとそれっぽい建物があるが、これは上にある民家の施設だという。


植木一号公園
七曲郭跡に入ってすぐ左の土塁上は植木一号公園として整備されており、説明板の図を見ると太鼓櫓はこっちにあったようにも見える。ここは七曲坂を登って来る敵を上から狙い打つ絶好の位置であり、なんらかの施設があってもおかしくない場所である。


植木一号公園から見える堀切
植木一号公園の端に行くと、はっきりと堀切を確認することが出来た。画像は木々のせいで判りづらいが、堀切の先にも小さな郭があって現状は藪状態のようだった。


玉縄城本丸大手口跡
住宅地と化した七曲郭跡を進むと清泉女学院の裏門が現れるが、ここがかつての玉縄城の本丸の大手口であった。現在、本丸跡からお花畑跡にかけては女学院の敷地になっているため散策できない(※厳密には手続きをすれば可能らしいが・・・)が、今年の秋に実施される『玉縄城築城500年祭』は学園内が会場になるらしいので、本丸跡はその時に確認しようと思う。なお、円光寺郭跡や御馬屋郭跡も散策したが、住宅地やマンションの敷地となっており、遺構や説明板の類は確認できなかった。