5月5日桜紀行 帰省復路編・ラスト(秋田県仙北市)2010年05月25日 22時48分24秒

手前が川沿いの桜、背後は古城山だが桜が見えない
【角館城】

八乙女城を散策した後は前回同様に角館へと移動し、秋田一の桜の名所を最後に見て周ることにした。

角館城は中世には戸沢氏の居城だった場所で、当時の城下町は山の北側にあったが、出羽国に佐竹氏が入部すると角館には佐竹氏一門の芦名義勝が入り、山の南側に新たに城下町を整備したという。

角館は相変わらず大勢の観光客で賑わっており、武家屋敷のシダレザクラもピークを過ぎたようだがまだ綺麗に咲き誇っていた。川沿いのソメイヨシノも相変わらず見事で、満開の桜が美しかったが、ここで一つ腑に落ちない光景を発見してしまった。そう、古城山に桜が見えないのである。

時期的に咲いていないわけはないし、麓より先に全て散ってしまったとも考えられないため、とにかく現場を確かめるために古城山へと向かったが、とりあえず山の入り口の七色稲荷の場所には桜が綺麗に咲いていることが確認できた。問題はこの先で、山の上に登っていくとほとんど桜の花が見られない絶句する光景が広がっていた。かろうじて桜だとわかるが、1本の木の花の数は数えられるほどしかなく、かといって蕾や散った跡があるわけでも無かった。過去の写真と比べると一目瞭然で、どうやらしばらく見ないうちに古城山の桜は衰退してしまっているようだった。

桜は残念なことになっていたが、古城山自体は数年前に来た時より整備されており、本丸南直下の当時は確か藪だった郭の見通しが良くなり、東屋が設置されていた。また、ここから麓へ続く道も綺麗に整備されており、以前より登りやすくなっていたのは良かった。