10月30日岩手の城跡と紅葉の旅・その1(岩手県一関市)2010年11月01日 23時33分20秒

近世一関城
【一関城(近世)】

大型の台風が日本列島にやってきた週末、「台風が来ると紅葉が散ってしまう」と考えた私は、前日に慌てて旅支度をし、土曜日に雨の降りしきる中東北へと向かった。雨は関東を抜ける頃には止み、最初の目的地の一関へと入った頃には曇り空ではあったが、うっすらと青空が見えるほどだった。

一関と言えば2年前に猊鼻渓の紅葉を見に来た場所だが、今回は渓谷ではなく街中の散策が目的である。まずは釣山公園を目指して進んだが、途中で近世一関城跡へと立ち寄った。

城跡は平城で構造は陣屋のような簡素な感じだったが、それが災いしてか今では縄張りが判りづらいほど市街地化し、散策しても遺構らしきものは見つけれなかった。保健センターに行くと、本丸の復元鳥瞰図があったが、どうやらこのあたりは本丸の裏門あたりだったらしい。近くには太鼓櫓があったようで、今では近くに太鼓櫓のミニチュアが建てられていた。本物は約9mくらいの高さがあったようで、城の外からは並木の上に太鼓櫓の頭が見えたという記録が残っている。

10月30日岩手の城跡と紅葉の旅・その2(岩手県一関市)2010年11月02日 20時24分48秒

釣山公園の紅葉
【中世一関城】(釣山公園)

近世一関城跡のすぐ隣の山が釣山公園で、ここが中世一関城の跡であり、伊達氏が近世一関城を築くまではこの城が使用されていたという。近世一関城が築かれてからは実質的に廃城となったが、要地のため人が立ち入ることは禁じられたという。

釣山公園へと入ると北口に黄葉が目立つ木が1本あったが、全体的にまだ紅葉の見ごろには遠い感じだった。結果から言うと、紅葉が綺麗だったのは本丸の北側直下の郭にあったドウダンツツジくらい(それでもまだ紅葉しきっていない)で、モミジやカエデの類はまだ3割ほどしか紅葉しておらず青葉が目立つ状態だった。

城の遺構としては釣山の頂上に広い主郭が確認できる他、斜面に大小の腰郭がいくつも確認できたが、主郭のやや西側に狼煙台や姫塚と呼ばれる謎のピークがあるのが特徴的だった。塚にしては形が変で、むしろ山の削り残しのような感じなので、たぶん物見か烽火台として使われたのだろう。

10月30日岩手の城跡と紅葉の旅・その3(岩手県盛岡市)2010年11月03日 23時34分18秒

盛岡城本丸の楓
【盛岡城】(盛岡城跡公園)

一関では紅葉がまだまだだったため、さらに一気に北上して盛岡まで向かったが、残念ながら向かった先の盛岡城跡もまだ紅葉が始まったばかりで、色づいてはいるものの楓の類は青葉のものも多かった。本丸まで登ってやっと色付いている楓を撮る事ができたが、さすがに来るのが1週間は早かったようだった。

盛岡城は盛岡藩の藩庁で、南部信直が築き始めて孫の重直の代に完成した平山城である。東北地方では珍しく総石垣の造りになっており、東北三名城の一つに謳われている。現在は建物は残されていないが、石垣と水堀の一部が現存している。

10月31日岩手の城跡と紅葉の旅・その4(岩手県遠野市)2010年11月04日 23時18分06秒

鍋倉城北側斜面の一部が紅葉した木々
【鍋倉城】

盛岡に一泊した翌日、盛岡より標高の高い場所なら紅葉が進んでいるだろうと考え遠野へと移動することにした。結論から言うと、遠野の紅葉も例年より遅いようで、やはり青葉が目立つ状態だった。

遠野についてさっそく鍋倉城へと登ったが、南部神社周辺の楓等は半分ほど色付いているものの、それ以外の場所はさっぱりだった。特に二の丸跡などは青葉しか見当たらないほどで、本丸のイチョウも大きい方は青葉のみで、小さい方が7割ほど色付いているくらいだった。

鍋倉城は元々は阿曾沼氏が築いた山城だが、近世には南部領となり、根城南部氏がこの地に転封されてその居城となった場所である。城跡からは遠野の盆地が良く見え、本丸は木々で展望が悪いが、三の丸の展望台からは城下が一望できる眺めのいい場所である。当時の建物は残っていないが、遺構としては大小の郭と一部の堀と土塁が良く残っている。

10月31日岩手の城跡と紅葉の旅・ラスト(岩手県遠野市)2010年11月05日 20時45分26秒

遠野市博物館
【遠野市博物館】

鍋倉城を散策した後は山の麓にある遠野市博物館へと立ち寄った。この博物館へは以前来た時に訪れたことがあったが、「リニューアル」の垂れ幕がかかっていたため、改めて立ち寄ってみることにしたのである。

内部は確かに見違えるほど変わっており、極端に暗くした室内や、見やすく大きくしたパネル、そして音と映像の演出等、最近の博物館や資料館の流行の構成になっていた。ひょっとして何か各地の文化施設共通の演出指導者でもいるのだろうか?

ただ、この博物館で最も特徴的だったのは2階にある映像のフロアで、ここではおなじみの水木しげるによってデザインされた遠野物語のキャラクター達が登場するし、ナレーションも聞いた感じでは野沢雅子さんが担当しているようだった。

博物館の展示を見た後は街中にある城下町資料館にも立ち寄ったが、こちらは遠野南部氏関連の展示が主で、展示内容もそれほど多くは無かった。

遠野を散策した後はどこに行くか迷ったが、結局仙台まで移動して牛タンを食べて帰途に着くことになり、少々消化不良な旅となった。