10月12日3連休遠征・二日目編(福井県福井市・坂井市)2008年10月17日 01時16分01秒

部分的に復元された一乗谷の城下町
3連休二日目は早朝にホテルを出て今回の旅で最も訪れたかった場所である一乗谷へと向かった。

朝倉街道沿いの町で一乗谷の入り口でもある安波賀の町は長閑な集落で、一乗谷の駅も無人駅で周囲に民家が2~3軒あるだけと、思いのほか田舎だったのにはちょっと驚かされた。

安波賀の町を抜けて一乗谷の関門の下城戸へと着くと、さっそく「回廊」の入り口に立ちはだかる土塁の一部が出迎えてくれた。下城戸を抜けて朝倉遊歩道沿いに奥に進んでいくが、やはり思いのほか一乗谷は回廊のような山に囲まれた狭く細長い地形で、かつてここに京に次ぐとまで称された朝倉氏の都があったなど、とても信じられなかった。奥州で表現するなら白河関のある旗宿地区に都を築くようなものである。

散策路に従い瓢町、赤渕、奥間野、吉野本と呼ばれる地区を通ると、そこにはかつての城下町の遺跡が広がっており、どうやら川の左岸は町人や寺院、そして武家屋敷などが広がっていたようである。水路や礎石、石垣が広がる遺跡の中を進んでいくと、やがて城下町を復元した場所に着いた。さすがにここは有料だが、一歩中に足を踏み入れると、まさに思い描いたような街の情景が広がっていた。実質中まで再現した武家屋敷は一軒で、他は染物屋などの町屋と、武家屋敷の門だけを通路沿いに復元しただけだが、地面さえアスファルトでなければ今すぐ時代劇のセットに使えそうなくらいである。(既に使われていたりするのだろうか?)

城下町復元地区を抜けてた後は上城戸まで抜け、そのまま富田勢源道場跡まで見に向ったが、道場跡は碑や立て札があるだけで、畑と神社と化していた。ここまで見た後はそのまま近くの利休庵という蕎麦屋で昼食をとり、今度は川の右岸に出てそのまま上城戸から朝倉氏の居館を目指した。

上城戸を抜けて進み少し山側に登ると、そこが諏訪館跡で庭園が復元されていた。諏訪館跡から沢を越えて進むと山へと登る道があり、先には英林塚、そして奥には一乗谷城へと登る山道があるらしいが、地元の人の話では今はこのルートは使えないらしい。

沢を越えて進むと中の御殿跡という広い区画に出た。ここの先には沢というか堀切があって、その先には湯殿跡庭園があった。ちょうどここは朝倉氏の居館の裏の高台にあたり、館跡全体を眺めることができた。

湯殿跡庭園の高台から朝倉氏居館跡に降りるが、今は礎石しかないとは言えさすがに広かった。さらには館跡を土塁が囲み、その外側には水堀があって、入り口には門だけが現存し、なんともいえない雰囲気をかもし出していた。

今回、本当なら山城の一乗谷城まで登る予定だったが、困ったことに朝から体調が悪く、思いのほか散策に時間がかかったため、残念ながら一乗谷城へ登るのは断念した。さらに朝倉街道の奥の大野まで行く予定もキャンセルし、一旦福井市内まで撤退せざる得なかった。

とりあえず市内まで戻ったが、ホテルで休むのは凄く悔しかったため、薬でなんとか誤魔化して散策を続行し、今度はお隣の坂井市の丸岡まで向った。もちろん目当ては最古の天守をもつ丸岡城である。

丸岡に着くと、ちょうど街中では「古城まつり」を開催しており、街中は踊る人や観客など大勢の人で賑わっていたため、ついつい城を忘れて踊りを見るのに熱中してしまった。最初は小さな地方の祭りかと思ったが、思いのほか踊りに参加してるチーム?が多く、チームごとに衣装が色とりどりだったため、なかなか見ていて飽きなかった。

ある程度祭りを楽しんだ後、やっと丸岡城を見に向ったが、街中の独立丘陵(実際は古墳?)の上に築かれた城は天守以外は石垣と門跡、郭跡ほどしか見る場所が無く、思いのほかこじんまりとしていた。本来は丘の周囲は沼地で二の丸や三の丸が沼に浮かぶように配置してあったというが、今では周囲は完全に市街地と化し、沼の一部すら確認できないほどだった。(庭園や公園の小さな池程度ならあったが・・・)

しかし、丸岡城の天守閣はさすがに現存天守閣だけあって内部は素晴らしいものだった。最近の復元城郭では全く見られない垂直に近い階段や、外に出たら落ちそうな廻縁など、ついつい見入ってしまいそうな構造で、感動してしまった。しかし、バリアフリーなど糞喰らえな構造にも関わらず、大勢の老若男女で賑わっていたのはさらに衝撃的だった。

丸岡城を一通り散策した後はふたたび祭りを見に戻り、日が沈みかけてからホテルへの帰途に着いた。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://kojoh.asablo.jp/blog/2008/10/17/3823798/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。